こんにちは”のり”です。

前回は、気密性という観点から、アルプコンチネンタルホーム、服田建設、トキワ(スモリの家)を比較してみました。

今回は、気密性とともに冬の寒さ対策として重要な断熱性について比較してみます。

断熱性とは?

気密性とは、家の隙間がどれくらいあるかということでした。

では、断熱性とは何なんでしょうか。

断熱性とは、熱が壁を通して入ってきたり、内側から熱がでていってしまうのをどれくらい抑えることができるかを表す性能です。

家に隙間がなくても、壁を通して熱は伝わってきます。

この断熱性を高めることができれば、冬の寒さが部屋のなかまで入ってくることを抑えることができます。

断熱性能Q値、UA値

気密性能を表す指標にC値があったのと同様に、断熱性能を表す指標にQ値UA値があります。

熱損失係数Q値

一つ目は熱損失係数でQ値と呼ばれています。

部屋の熱がどれだけ外に逃げるかを数値化したもので、

Q値(熱損失係数) = 熱の逃げる量の合計 ÷ 延床面積

で計算できます。

数値は低ければ低いほど断熱性が高いといえます。

ハウスメーカーのQ値は1.5~2.5くらいの値が多いようです。

ハウスメーカーの中でも一条工務店は0.5という驚異的な数値を出しています。

外皮平均熱貫流率UA値

もう一つは、外皮平均熱貫流率でUA値と呼ばれています。

最近は断熱性能をQ値よりもUA値の方で表しているようです。

これは平成25年省エネ基準がQ値からUA値に変更となったためです。

UA値は、

UA値 = 熱の逃げる量の合計 ÷ 外皮表面積の合計

で計算できます。UA値は延床面積ではなく、床、壁、屋根等の面積の合計を用います。

ハウスメーカーのUA値は0.5くらいが多いようです。

UA値の基準は、地域によって異なります。

長野県は0.75、青森、岩手、秋田は0.56、北海道は0.46です。

ただし、長野県は北と南で異なり、長野市では東北地方と同じ0.56とされています。

3社の断熱性能は?

それでは、アルプコンチネンタルホーム、服田建設、トキワ(スモリの家)の断熱性能を比較してみましょう。

アルプコンチネンタルホームの断熱性能

アルプコンチネンタルホームの断熱材は現場発泡ウレタンです。

工事現場で、ウレタンを隙間なく吹き付けます。

わたしは構造見学会で吹付が終わった状態を見学しましたが、びっしりと吹き付けられ、触った感触は見た目より硬かったです。

アルプコンチネンタルホームのQ値は1.5くらいとのことです。

アルプコンチネンタルホームにはW断熱という断熱材を2重にした工法もありますが、こちらのQ値は0.85です。

低いですね。

服田建設の断熱性能

服田建設の断熱材は、FPパネルと呼ばれるウレタン断熱材のボードを使用します。

fppanel

床はFP床パネル、屋根は発泡ウレタンを吹き付けます(FP遮断パネルとすることも可能)。

服田建設のQ値は1.7、UA値は0.47という数値を出しています。

トキワ(スモリの家)の断熱性能

トキワ(スモリの家)の断熱材は、押出法ポリスチレンフォームの「スタイロエース」というものを採用しています。

Q値は1.7くらいです。

また、断熱材とは関係ありませんが、構造材として「銀我パネル」というものを使っています。

厚さ20cmの木材繊維を7㎜にまで圧縮し、さらにアルミフィルムで包み込んだのが銀我パネルです。

こちらの銀我パネルは耐震性能を高めるために使われています。

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断熱性からみた3社の優位性

3社ともQ値は1.7以下

長野県は地域によって次世代省エネ基準がⅡ、Ⅲ、Ⅳに分かれます。

長野市はだいたⅢ地域で2.4以下、Ⅱ地域としても1.9以下とされており、この基準を下回ります。

C値と同様に、Q値も3社ともクリアしています。

クリアしているからこそ、この3社に絞り込んだわけですが。

また、3社とも発泡系の断熱材を使用しているため、経年による断熱性能の低下も影響が小さいと思います。

次回は、3社の体制・信用情報について比較してみます。