こんにちは”のり”です。

今シーズン初めてのドカ雪でしたね。

断熱性能が低い賃貸住宅は寒いです。早く引っ越したいなぁ。

今回は発泡プラスチック系断熱材について調べてみました。

火災の危険

前回「断熱材の性能は熱伝導率だけでは判断できない!」で、断熱材は熱伝導率だけでなく厚さも重要であるということでした。

そこでは適正な厚さがあれば、断熱材による性能の違いはあまりないという結論です。

今回は薄くても断熱性が高い発泡プラスチック系断熱材に欠点がないか調べてみました。

知っている人は多いかと思いますが、発泡プラスチック系断熱材で怖いのが火災時の危険性です。

発泡プラスチック系断熱材は石油を原料としているため、火災のときには断熱材が燃え広がるんじゃないかという心配があります。

Googleで検索すると、いろいろ出てきますね。

昨年のロンドンのグレンフェル・タワーにおける火災では、外張り断熱で発泡プラスチック系断熱材の危険性がニュースにもなりました。

もちろん、こういった情報は発泡プラスチック系断熱材を扱うハウスメーカー・工務店では教えてくれません

メリットとデメリットをきちんと説明してほしいところですが、わざわざデメリットを説明する会社は少ないですからね。

火災事態が起こる可能性が少ないし、どこまで神経質になるかは施主それぞれの考え方かと思います。

そんな中、発泡プラスチック系断熱材でも火災に対して対策している会社もあります。

旭化成建材という会社。

この会社は『ネオマフォーム』というブランドで断熱材を販売しています。

ホームページを参照すると、

「ネオマフォームは、熱に強く燃えにくい。これは主原料であるフェノール樹脂の特性です。フォームは、炎を当てても炭化するだけで、燃え上がることはありません。」

とされています。断熱材のメーカーも火災の危険性を認識したうえで対策をとっているのでそれほど心配しなくてもいいのかも。

でもネオマフォームでも火災で燃え上がったという新聞記事もあったので、全く燃えないわけではなさそうです。

経年劣化

あまり知られていないことですが、発砲プラスチック系の断熱材は経年により中の発砲ガスが抜けて断熱性が低下します。

これは先ほどの『ネオマフォーム』を販売している旭化成建材も言っているので間違いなさそうです。

(財)建築環境・省エネルギー機構 『住宅の省エネルギー基準の解説(第3版)』の情報を引用して、25年経過すると

ネオマフォームは8%

吹付硬質ウレタンフォーム(現場発泡)は25%

硬質ウレタンフォームは19%

押出法ポリスチレンフォームは12%

劣化するようです。

住み始めは暖かくても、年を重ねるにしたがって寒くなるのは嫌ですね。

長野で発砲プラスチック系断熱材を採用している工務店情報

このブログでも紹介しているいくつかの工務店のうち発砲プラスチック系断熱材を採用しているところを調べてみました。

工房信州の家

エアパス工法の工房信州の家は『ポリスチレンフォーム』。

工房信州の家に見学に行った人は気づいたと思いますが、この工務店、自然素材を売りにしているので、石油原料を使用している断熱材についてはあまり説明しません。

一方、グラスウールについては、

「施工時に空中い散乱した繊維が肺から体内に取り込まれる可能性があり、危険です」

と説明しています。

アスベストと勘違いしているのかな?

グラスウールは発がん性もなく、国際がん研究機関によるとお茶と同レベルという評価です。

アルプスピアホーム、アルプコンチネンタルホーム

似た名前のアルプスピアホームアルプコンチネンタルホームですが、2社とも断熱材は、現場発泡ウレタンです。

ホクシンハウス

寒い長野で人気のホクシンハウス

ホクシンハウスの断熱材は押出法ポリスチレンフォームです。

暖かいですよね、ホクシンハウス。

今週末の28日には長野朝日放送で『暖かな家は健康の砦です』という番組の中で、ホクシンハウスのグリーンシードハウスが紹介されます。

案内人は暖かい家にあこがれるタレントの成美(誰だ?)。

まとめ

結局、どれを選べばいいの?って言うと、

断熱材で工務店を選ぶべきではない

というのが”のり”の結論。

一時は”のり”も断熱材にこだわった時期がありましたが、実際に建てた家を訪問してみると、断熱材が違っても坂田木材やホクシンハウスのように暖かい家があれば、工房信州の家のように寒い家もあります。

家の暖かさは、断熱材とその厚さ、気密性、サッシ、玄関ドア、暖房器具など複合的な要素で決まるので単純ではないということ。

やっぱり、わかりやすいのは、この寒い冬に見学会に参加することです。

特に今週から長野は最高気温がマイナスと一段と寒くなっていますので、家の暖かさを体感するにはいいタイミングではないでしょうか。

来週2月3日、4日には坂田木材さんで『サーモグラフィー』を使って検証できるお住まい見学会が実施される予定です。

完成見学会はあっても、お住まい見学会はどこの工務店も機会は少ないので、興味がある人は参加してみてはいかがでしょうか。

可能であれば、同じ日に他社の見学会をハシゴすると違いを実感できるかもしれません。

ちなみにモデルハウスはあまり参考にならないと思います。一般庶民の建物よりハイスペックな構造になっていたり、某ハウスメーカーのように裏で暖房エアコンがフル稼働していたりするので(笑)。