最高気温が氷点下、寒波ですね。
こんにちは、”のり”です。
暖房が電気にしても、灯油にしても、ガスにしてもこの1月は暖房費が高くなりそうですね。
さてタイトルの「1月の電気料金が10倍」とは?
日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格が高騰
日本でただ一つの卸電力取引市場である日本卸電力取引所(JEPX)の価格が12月下旬よりどんどん高くなっているというニュースがありました。
12月初旬までは1kWh当たり6円くらい。
電気新聞によるとそれがいまは120円
日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場で7日に実施されたきょう8日受け渡し分の取引で、24時間平均のシステムプライスが前日比10円08銭高の99円90銭を記録し、6日連続で過去最高を更新した。夕方の点灯ピーク時には東日本エリアで120円02銭をつけ、前日の過去最高値を上回った。売り札量は増えたが不足は解消されず、買い手の競り合いが一段と過熱した。
(1月8日の電気新聞より)
20倍です。
本日のグラフをみると瞬間的に150円まで騰がっていますね。
取引価格の高騰理由は?
調べてみると価格高騰の理由は2つありました。
一つはこの寒波による暖房用電力の需要が高まっている。
そして二つ目は、火力発電所が利用するLNG(液化天然ガス)が不足していること。
どちらかというと二つ目のLNGの調達ができないことが問題に見えてきます。
産ガス国のオーストラリアの生産トラブル、コロナ対策によるタンカーの滞船などが影響しているようです。
コロナの影響がこんなところにも。
取引価格高騰による影響は?
取引価格高騰による影響は何が考えられるでしょうか?
電気料金が上がる
すぐには価格へ転嫁されないと思いますが、こんなことが続けば電気料金が高くなります。
中部電力との契約であれば問題ないですが、ここ最近勢力を拡大している新電力との契約で市場価格連動型の家庭は1月の電気料金からあがります。
1月の電気料金の見込みと弊社対応
弊社内で検証した結果、1月の市場連動価格を参照する範囲では、現時点で、前年と同量の電気を利用した場合、お客様に請求する電気料金が平均で2~3倍、状況によってはそれ以上になる可能性があります。弊社による各専門家へのヒアリング等の情報では1月中は現状が継続する可能性が高いとされていることから推測しています。
さらに、来月2月以降も、予断を許さない状況であると考えています。
弊社としまして、このような状況を踏まえて、12月26日以降1月末までの高騰期間における環境価値を購入する費用を除く「事業を行う費用」についてお客様に請求しないこと(自然電力としての実質利益ゼロ円)として、対応させていただきます。
(自然電力グループのホームページより)
ここでは平均2~3倍になると記載されていますが、スポット価格は10倍を超えています。
まぁ、いままでその分安い電気料金だったからね。
電力小売業者の経営悪化
先ほど市場価格連動型の契約について記載したけど、おそらくほとんど電力小売業者は1kWhいくらっていう感じで販売をしていると思います。
そして卸価格と小売価格のサヤで儲ける。
このサヤで何十億も儲けていた会社は・・・厳しいでしょうね。販売価格に転嫁できないんだから。
電気という社会インフラが安定供給できないと大問題ですね。国が助け舟を出すのかな、わたしたちの税金で・・・。
住宅ローンで全期間固定金利が増える
電気料金はそこまで話題になっていませんが、価格が高止まりしてニュースになると、変動リスクを見直し住宅ローンの金利を全期間固定金利を選択する人が増えそうです。
先日の住宅ローン控除の見直しの通り、「その年の支払利息総額が控除額の上限」が付けば全期間固定金利も増えるかもしれませんが。
ただ政府や日銀がすぐには金利は上げられないのでまだまだ変動金利でも大丈夫と”のり”は考えます。もし金利が上がるとしてもインフレ・所得も連動するはず・・・そうしないと困ります。